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一回の舞踏会にかけたカゲロウの人生


『八日目の蝉』という映画がありました。セミは1週間程度の寿命しかないと言われ、はかない命のたとえとされることがあります。

画像は、川べりで撮ったモンガゲロウという蜻蛉の一種です。カゲロウが姿を見せるのはわずか数時間、セミの命が「はかない」というなら「呆気ない命」と表現すればいいのでしょうか。山間部の川でワーって一斉に発生して、繁殖活動の乱舞が終わると寿命が終了します。格好よく言えば、たった一回の舞踏会にかけた人生ということになります。

でも、考えてみるとカゲロウは、成虫になるまで数年幼虫で過ごすわけで、実際は昆虫の中では長命な方です。蝶類が、春から夏だけで5代以上も代を重ねるものがいることを思えば、超長生きな虫と言えます。

ちなみにアブラゼミの幼虫の期間は6年くらいらしいです。また、成虫になってからの寿命が1週間と言われてますが、環境が良ければ3、4週間くらい生きるらしいです。おそらく、カブトムシやキリギリスなど捕まえて飼育するのが簡単な虫に比較してそういった短命イメージになったのでしょう。

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