赤とんぼ考
今日は急に清々しい秋らしい日になりました。
陽が早く傾くようになった田んぼの空に赤とんぼが飛ぶ、、、日本の代表的な秋のイメージです。
その時に登場する赤とんぼが、アカネ族の金看板のアキアカネです。狭義に赤とんぼということ時はこのアキアカネを指します。アキアカネは、初夏頃に平地で羽化し、夏の期間は暑さを避けて、一旦山に登ります。秋が深まる(10月頃)と再び平地の田んぼに降りてきて産卵します。
アキアカネも他の赤とんぼ同様に、雄が成熟とともに赤味が出てくるで、初夏の段階では、雌と同じ黄色っぽい色合いをしています。ですから、人は秋になって急に赤とんぼが発生したように思うわけです。
近年温暖化などの関係で、稲刈りの季節が10月中頃から9月末に早まってきました。今、まだ陽の長い黄色くなった稲穂の上を飛んでいるのは、多くはウスバキトンボという、真夏系のトンボです。これって、アキアカネにとっては、種の存亡に関わる重大な問題なんですよね。
※写真は同じあかね族のミヤマアカネ