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メジロと植物の共生「飲み込みと散布の不思議なサイクル」

メジロが木の実を喉に詰まらせるように食べる様子。小さい頃に「食べ物はよく噛んでから食べなさい」と教わったはずですが、どうやらメジロにはそのルールが当てはまらないようです。

メジロはリンゴのような大きな果実は突いて食べますが、口に入るサイズの木の実はそのまま飲み込んでしまいます。そして、飲み込んだ種子は約10分から20分で体外に排出されます。わずか10グラム程度の体重しかないメジロにとって、大きなものをお腹に入れておくと飛べなくなってしまうため、種子の滞在時間は非常に短いのです。

地面に落ちた種子は運が良ければ芽を出します。また、種がどのようにして様々な環境に落ちていくかについては、聖書にも詳しく記されていますので、ぜひご覧ください。ともあれ、移動できない植物はこのようにして増えていきます。花を咲かせて虫を使って受粉し、果実を結び、その果実を鳥に食べさせて種子を運ばせるのです。この観点からすると、人間が食用としている野菜や果物などの植物も、ある意味で私たちを利用していると言えるかもしれませんね。

木の実を食べるメジロ
木の実を食べるメジロ

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