「カモにする」という言葉がありますね。敵として軽いとか、相手としてこちらにメリットがあるという意味で使われています。カモという鳥が、警戒心がさほど強くなく、捕まえやすい上に、獲物としても値打ちがあるということが由来のようです。
カモに限らず、水鳥は森のいる他の野鳥に比べて、警戒心が弱い気はします。川や湖でも種類の異なる野鳥同士が一緒ににいることを嫌がりません。もちろん、種の違うカモ同士とも一緒に過ごしています。
一般的にカモは、冬に来る渡り鳥で、シベリアや中国北部、日本でも北海道や北日本で繁殖します。ただし、カルガモだけは、留鳥で渡りをせずに日本で繁殖、子育てをします。ですから、春から夏にかけて見かけるカルガモだけということになります。
カルガモには、もう一つ特徴があって、雄と雌の見た目の差があまりありません。他の代表的なカモは、雄は、頭部を中心にきれいな色をしているのに、雌は地味です。カルガモは、少し慣れた人ないと見分けられないくらい変わりがありません。(掲載の写真では手前が雌)これは、カルガモが繁殖の際に他種のカモ類がいないため、交雑のリスクが少ないためではないかと言われています。異種間でフレンドリーというのも、いろいろ問題があるということです。